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コンビクトブレニー

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コンビクトブレニー、またはエンジニアゴビーと呼ばれる魚です。
コンビクト(convict)とは『囚人』という意味を持ち、囚人魚とも呼ばれています。
何故にこんな名前がついたのでしょうか?
よっぽどのワルなんでしょうかねぇ?
実はただ単に成魚の縞模様が囚人服を思わせるものだったからだそうです。
それがために極悪そうな名前を頂戴してしまった魚ですが…

そんな衝撃的な名前を持つ魚ですが、生態的に謎の多い魚なのです。

パプアニューギニアでは当たり前のように見られるコンビクトブレニー。
しかし、当たり前のように見られる魚でありながら、調査を進めてもわからないことが数多くあるようです。
この身体の模様はゴンズイの擬態であるとの説もあるそうです。

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この写真のように巣穴ではうじゃうじゃと集団生活を過ごしているわけですが…
自然界では稚魚は朝になると何千匹という大きな群れを作り、餌を求めて旅立っていきます。
そして夕方になると巣穴へと帰ってきます。
その一方で、稚魚は巣穴から出てくる姿が目撃されるものの、親は全く外へ出てこないそうで…
そのため繁殖方法もわかっていないのですが、それどころか何を食べて生活しているのか…

コンビクトブレニーの稚魚は眠るとき、天井にぶら下がって眠るという変わった性質を持っています。
細い粘液状の糸で頭からぶら下がるのだそうだ。
ぶら下がる理由は不明なものの、動くことを少なくすることで酸素とエネルギーの節約をしているのではないかという見方です。
夜、稚魚たちが眠っていると、突如親は稚魚に襲い掛かります!!
そう、親は子供を丸呑みにし…

そんな衝撃的な魚かと思いきや、どうやら子供から餌のおこぼれをもらっているのだとか…
つまり、子供の排泄物を食べているのか、消化されたプランクトンをもらっているのか…
残念なことにその詳細はまだわかっていないようですが、
間違っても子供を食べてしまっているというわけではないようです。(汗)

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子供たちがせっせと餌を求めて旅立っている間、親はだらけきっているのか…
っというと、そういうわけでもないようで、子供たちが旅立っている間、せっせせっせと巣穴の掃除をしているそうです。
大量の子供たちが快適に過ごせるように、巣穴の砂や石を大量に口に含んでは外へ吐き出し…
延々とその行為を繰り返しています。
ちなみに、この巣穴は直径10cm程度という小さな穴ですが、全長は10mを越えるとてつもない巣穴だとか…。

ところで、このブレニーという名前、ブレニーとはギンポの仲間のことを指すのですが、
分類的にはギンポとは全然異なる魚のようです。
by argon-l | 2007-08-28 08:13 | サンシャイン国際水族館

各地の水族館で撮った魚たちの写真を紹介♪


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