ドンコ
2007年 12月 05日
ずんぐりとした身体つきの可愛らしい魚、ドンコです。
完全に淡水に生息し、日本では新潟より西の地域に幅広く分布しています。
顔つきはカサゴ系とハタ系をミックスしたような印象を受けるのですが(笑)、
ハゼ類として扱われるようで日本国内に生息する淡水ハゼ類としては大型に成長し、25cm程度になるそうです。
(ただし、1994年にドンコはハゼ科からドンコ科へと分類が分けられているようですので今はハゼ類として扱わない?)
ドンコは夜行性の魚のため普段はあまり動く姿を目撃することがありません。
水族館でも岩場の陰でぼへ~っとしていることが多いのですよ。
その一方で食生活は大変貪欲で口に入りさえすれば自身と同じくらいの大きさの生き物でも平気で襲い掛かります。
忘れてはいけないのが、ドンコは「グーグー」と音を立てて鳴く魚だということです。
実際鳴くのはオスのドンコで、これはメスのドンコを誘う行動として用いられているのだそうです。
卵はオスが守る役目を持っており、卵に向かって胸鰭で扇ぐ行動を確認できます。
これは卵に十分な酸素を供給するためなのだそうですよ。
「ドンコ」という言葉は地域によって様々な意味合いを持っているので使い分けに難しいところです。
地域によってはドンコと言えばハゼ類を指したり、カジカ類を指したりするケースがあります。
また、東北地方などでは「どんこ鍋」というものがありますが、このドンコとはチゴダラやエゾイソアイナメなどのタラ類を用いた料理です。
各地域でドンコ料理を見かける機会というのはあるのですが、その中身は全然異なるものなので気をつけたいところです。
by argon-l
| 2007-12-05 08:08
| 水道記念館