キダイ
2008年 09月 27日
黄色味がかったタイという意味なわけですが、キダイというのは地域差が強いようで、
スーパーなどではレンコダイ(連子鯛)という名前で見かける方が多いかと思います。
連子鯛という名前は、延縄漁で次々と連なって漁獲される様子や、
群れになって回遊するタイのため、レンコダイと呼ばれる由縁となっているという話もあります。
マダイと似ていると上述しましたが、マダイと比べると口先が黄色くなっており、
背側にはうっすらと黄色い斑があるのが伺えます。(まあ、違う特徴は諸々とありますが。)
今でこそお祝いのタイと言えばマダイが定番のような存在になってきていますが、
古くはお祝いに用いられるタイと言えばこのキダイが定番だったようです。
マダイと比べるとずっと安価に流通できるというメリットがありますが、
身質が柔らかいため鮮度維持が難しく、消費者の手に渡る頃には刺身で提供し難いことから、
塩焼きで出すというのが一般的です。
マダイは成長すると1mをも越える大きな魚に成長しますが、
食用として用いられるのは30~70cm程度のものが美味しく食べられるものです。
大きさにばらつきが出てしまうため、その点キダイは成魚で40cm程度で大型にならないため、
大きさが安定しているため扱いやすく、結婚式場で出てくる小振りの塩焼きされたタイは本種がほとんどです。
見た目もマダイに対してずっと赤味を帯びているので、そのへんもお祝いらしさがあって好まれるんでしょうかね。
魚を買いに行くとこのキダイを見かけることが多いのですが、
個人的にはどうせ食べるなら刺身で味わってみたいなぁ~っと思いつつも、
やっぱりなかなか刺身で食べられる鮮度のものが出回ってきません。
分布としては琉球列島を除く中部以南に分布しているのですが、
売られているキダイは九州物がほとんどなのですねぇ。
まあ、漁獲も島根、福岡、長崎がかなりのものらしいので、そのルートから回ってくるんでしょうけど。
ただ、昨今は資源減少に伴い、輸入物に依存する傾向が強くなってきたとか。
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