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クマノミ

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某アニメの影響で相変わらず人気のあるクマノミです。
既に周知の方も多いかと思いますが、イソギンチャクに住み着いています。
普通はイソギンチャクは触手で魚を刺して痺れさせ捕食するため、
厄介な存在というか、嫌われ者というか、そんな存在です。
クマノミたちは逆手にとってイソギンチャクと同じような粘液を体表に持つことにより、
イソギンチャクの餌にならないようになっています。
こうしてイソギンチャクに住み着くことで外敵から狙われる機会がグッと減るわけですが、
そんな習性ゆえか普通の魚にはあまり見られない特徴がいくらかあります。

クマノミの仲間たちは複数のクマノミでグループを作りイソギンチャクに住み着いています。
その中で一番大きな個体がメス、残りは全てオスです。
ここで「おや?」っと感じた方は鋭い!
魚って性転換する種ってのは珍しくないのですが、そのほとんどがメスとして生まれ、
成長過程でオスに性転換する、いわゆる「雌性先熟」というものがほとんどです。
しかし、クマノミの場合は逆で生まれたときはオスとして生まれ、
グループ内で一番大きな個体がメスへと性転換します。
これを「雄性先熟」と呼びます。
グループ内のメスが死んでしまうと、次に大きなオスがメスに性転換をし、
またそのメスが死んでしまうと次に大きいオスがメスへと性転換をと繰り返されていきます。

雌性先熟や雄性先熟は考え方が様々なのですが、
雌性先熟の場合、力の強いオスが大きくなってからいた方が外敵から子孫を守りやすいとか、
メスが若いうちにたくさん子を産んだほうがたくさん子孫を残せるとか、そんな考え方があります。
一方、クマノミの場合は必ず一夫一妻のペアで子孫を残していきます。
そもそもイソギンチャクという環境で外敵から守られていますから、
大きく育ったメスの方が1度で産める卵の数も多くなることから子孫が増やしやすいと考えられています。
by argon-l | 2008-09-30 06:21 | 丹後魚っ知館

各地の水族館で撮った魚たちの写真を紹介♪


by argon-l