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新春&成人おめでとう企画! fish:03 『エビスダイ』

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成人を祝うとしてはちょっと毛色が違うのですが、新春を祝うには「えびす」を冠したとってもおめでたい魚、エビスダイです。
七福神のえびす様は左脇にタイを抱え、日本古来から漁業の神として親しまれています。
そんな究極にめでたい神と言ってもいいくらいの名をもらってしまったエビスダイ。
さてはて、このエビスダイはどんな魚なのでしょうか?

「えびす」と言えば特に関西圏では親しみ深いものではないでしょうか。
『えべっさん』と言えば商売の街大阪ではこの上なく親しまれ、また一年の一大イベントではないかと思います。
えびすを祀る神社の多くは毎年1月10日前後の数日間、「十日戎(とおかえびす)」という祭が開かれます。
他にも農業の神としても崇められていたりしますし、人間の生活を支えてくれるありがた~い神様なのですね。

エビスダイは「あやかり鯛」で、いわゆるマダイたちの仲間ではありません。
タイは『腐っても鯛』と言われるように美味の魚の象徴とされますが、
エビスダイも強烈に硬い鱗の下には透き通るような美しい身があり、
刺身・煮つけ・焼き物などどんな食べ方をしても大変美味しいマダイに引けをとらない魚であります。
縁起色という意味で言えばマダイをはるかに凌ぐ真っ赤なボディでこれまたおめでたい。
また、このとてつもなく硬い鱗は「鎧鯛や具足鯛」などの異名も持ち、立派な武士になれる意味合いでも相応しい魚ではないでしょうか。

まあ、残念なことにこのエビスダイは名前の由来が定かではないようなのですが、
この立派な名前と立派な赤いボディを見れば由縁はわからなくとも十分めでたさを感じられますよね。
エビスダイは南方色の強い魚なので、南方の地域では実際にお祝いに使われるようです。
by argon-l | 2010-01-17 06:49 | 東海大学海洋科学博物館

各地の水族館で撮った魚たちの写真を紹介♪


by argon-l