センニンガジ
2010年 12月 06日

ギンポのようなルックスをしたこの魚、センニンガジと言います。
まあ、長物ってこともあるんでしょうけど、穴からひょこりと姿を出すところまでそっくりなんですねー。
それでも日本産では1属1種という珍しい種なんです~。
それどころか分布域も琉球諸島以南ということで、多くの人の生活圏から外れた魚種のため、
ちーっとも聞くことのない魚でしょうねー。
実際かんちょも今回初めて見ました。(笑)
似ていると言っても決定的な違いもありまして、本種は腹鰭を持っていません。
(とは言っても、ギンポ系の魚の中には同じく腹鰭を持たない種もいるんですがー)
まあ、いわゆるウナギ型というか、こういうにょろっと長い魚にも本種のように腹鰭を持たなかったり、
それどころか背鰭すら持たない魚がいたり、ちゃんと背鰭も腹鰭も持っていたりと、
似たようなルックスをしていながらも鰭という大きなパーツの差があり…。
不思議なもんです。
腹鰭1つとっても、筋肉や内臓を守る役割があります。(こういう長い魚は内臓露出が大きいから大変だなぁー)
他にも身体を支えたり、平行バランスを保つために活用したりと、けっこう重要性が高いというか、
人間で言えば手がないようなもんに近いと思うので、
「俺、腹鰭いらねーし!!」
みたいな感じで腹鰭を持たなくなった魚たちは凄いなぁ…っと。
や、むしろ必要性がないから持たなくなったんでしょうけど、穴蔵生活のせいかしら?

そんなわけで、こんな感じでよくひょっこり岩陰から顔を出しているわけですよ。
by argon-l
| 2010-12-06 06:48
| 東京タワー水族館
