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☆特集 春を告げる魚たち file.05: 『イカナゴ』

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今日は関西の春の風物詩と言えるイカナゴを紹介していきたいと思います。
イカナゴとはいかなる子なのでしょうか?

関西で言うところのイカナゴと言えば『釘煮』です!!
釘煮というのは生のイカナゴを醤油、みりん、砂糖などで水分がなくなるまで煮込んだ料理です。
こうして出来上がったイカナゴは茶色く色づいた仕上がりになり、
錆びた釘みたいに見えることから「釘煮」っと、ちょっと例えはあれですが美味しいのです。
今関西のスーパーへ行くとそれはもう絶好調な勢いでイカナゴが陳列されています。
この炊き方にはいくらかポイントがあって、イカナゴを上手に煮崩れさせない様、腕の見せ所でもあります。
関西では大量にイカナゴが売られていまして、買って帰る人も大量にイカナゴを買って帰ります。
ですがこの大量のイカナゴは自分の家用というよりは、大量に作って近所におすそ分けするという文化なのです。
「うちの釘煮が一番やねん!」っとこぞって近所の釘煮名人なる人がいるわけなのですよ。

☆特集 春を告げる魚たち file.05: 『イカナゴ』_a0012103_7281713.jpg

明石や瀬戸内ではイカナゴは初冬に稚魚が誕生し、2月の後半から漁が解禁され4月いっぱいまで漁が行われます。
この頃になると関西ではテレビや新聞でもイカナゴ漁が取り上げられるようになり、
まさに関西の春を告げる話題とも言えるものなのです。
こうして漁獲されてきたイカナゴは、釜揚げ・ちりめん・釘煮などにされるのですが、
関西では釘煮が最も消費量が多いものだと思います。
イカナゴは大きければ大きいほど価格も安くなり、まだ透明感溢れる稚魚の頃が最も高値で貴重なものとされています。
見た目がいいというのもあると思うのですが、大きくなってきて背が黒ずんでくるとしらすなどにするには味が向かないからだそうですよ。
そのため、こういった大きくなったイカナゴはしらすに出来ない分、
釘煮に用いられるようになり、価格も大変求めやすいことから関西では庶民に親しまれるものになったんじゃないかなぁって思います。

この時期関西へ行かれる方は是非スーパーを覗いてみてください。
必ずやイカナゴにお目にかかれますよ!(笑)
by argon-l | 2008-03-14 07:35 | 鳥羽水族館

各地の水族館で撮った魚たちの写真を紹介♪


by argon-l